南華工業の理念

南華工業の設立

基本理念

南華工業は2010年に代表の提唱する理念に賛同した5人の技術者によってその活動を開始しました。 活動が開始された2010年は新就職氷河期の始まった年でもあり、内定取り消しも多かったことから、就職したとしても企業の倒産による失職や不況によるリストラや雇止めといった「将来性に対する不安」の非常に強い時期でした。この問題に対する先例として共産主義や社会主義がありますが、これらを採用している国は必ずしも日本人の感性と相いれるものではないという問題がありました。そのため現在の生活保護の概念を拡張した「ベーシックインカム」に着目し、ベーシックインカムを実現することによる「将来性に対する不安の解消」を図る方向で理念が形成されていきました。後にこの理念に賛同していただける方が増えてきたことから、実現のための行動を開始することになりました。

我々の考えるベーシックインカム

一般的な意味としてのベーシックインカムは「生活保護を全国民と対象として実施するもの」と解釈していただければおよそ認識としてはズレがないでしょう。しかしながらベーシックインカムをシンプルに生活保護として解釈した場合、生活保護の最大の難点である「財源をどうするか」という問題が残ります。そこで「政府が自立的に財源を確保する仕組み」が必要であるという結論に至りました。

では「政府が自立的に財源を確保する」ためにはどうするべきでしょうか。政府の財源として最も簡単な発想としては税収ですが、ベーシックインカムが実現された世界においては「政府が国民に税金を配布し、配布した税金を回収する」という完全に意味のない状態になります。したがって税収ではない方法を模索する必要があります。次に国営企業の復活です。政府によって運営される企業の収入であればよいのですが、これも内需である場合には前述の税収と同様に政府と国民の間で循環するだけとなり、輸入への依存性がある日本にとっては「国際的な市場価値を喪失する」という新たな将来性への不安を生じることとなります。

これらの事から、「ベーシックインカムの実現には、国際取引を行う国営企業が必要」という結論に至ります。では国際取引として輸出を行うものは何が最適でしょうか。利益率を考えるのであれば産業構造における高次産業であるサービス業かあるいは重工業のようなものが考えられます。しかし「民業圧迫の禁止」という原則に基づいて考えると、このような「少ない労力で高い利益を得られる産業への参入は避けなければならない」となります。これは逆説的に「多くの労力が求められ、しかしながら利益率の低い産業」への参入であれば可能性があるということでもあります。

「多くの労力が求められ、しかしながら利益率の低い産業」となると何があるでしょうか。これは一次産業や二次産業がまずは想像されます。ですが「多くの労力」を公務員で賄う場合、公務員の増加を招くためベーシックインカムに割り当てが可能な税収を上回り、最終的に単なる共産主義へと帰結する可能性が高いと考えられます。したがって単に公務員を労力として投入するのではなく、「少数の公務員による制御と、多数の機械による人海戦術」という方式をとる必要があります。

これらを踏まえたうえで民業を圧迫せずに多数の機械による人海戦術を行うことが可能な事業を探していくと、後継者不足や高齢化による問題を抱えた農業や水産業が相性が良いのではないかというところに落ち着きます。これらの産業では既に自動化や機械化が進んでいますが、まだ完全自動化による大規模集約という点においてまだ余地があると考えられます。完全自動化においてはコンテナ化工業的農業などの先例がありますが、これらの多くは収穫物の国内利用を前提としており、輸出を前提とする我々の考え方とは異なるという点において我々のような後発企業にも参入の余地があると考えられます。

我々は国内産業の衰退している事業に着目してこれを完全に自動化、機械化し、これをパッケージ化することで政府に「ベーシックインカムパッケージ」として提供することを目指します。政府はこのベーシックインカムパッケージを活用して得た収入を財源として国民にベーシックインカムを提供する事を可能とします。

南華工業の設立

ベーシックインカムを実現するためにはその基底となる生産活動を完全に自動化する必要があるという結論に足りましたが、そのために多くの工程で自動化を目指す必要があります。それにはまた多くの技術者を必要とすることから、まずは技術者を確保するための予算を確保するための事業を開始することとしました。

時折聞かれること

ベーシックインカムと資本主義

ベーシックインカムは資本主義を置き換えるものでしょうか、と質問されることがあります。弊社はあくまで弊社の考えるベーシックインカムを実現するための組織ですのでこれに学術的な回答をすることは差し控えさせていただいておりますが、弊社としての信条としましては「置き換えない」と考えております。これはあくまでベーシックインカムは「ベーシック(基底部分)」に過ぎず、より利益を追求する場合にはこれとは別の社会活動が存在するのが自然であると考えるためです。営利団体は営利の追求に専念できるようになり、営利を求めない人は市場から退場することができるようになるため、社会がより自然な形に落ち着くものと考えます。